フィルムの帰還 Return of the Film

または カメラおじさんへの道

クラカメ感満載の筐体にビビる Vitessa-L Ultron

フィルムカメラ(ほぼ)初心者なのに、いきなりクラカメに手を出してしまいました。

ミラーレスにつけるオールドレンズの情報収集をしていたら、このようなブログにあたりまして、作例見てすぐに影響受けてしまいました。

ULTRON 50mm F2|シネレンズとオールドレンズで遊ぶ!

 

Ultronを搭載しているカメラが運良くオークションで見つかったので、購入。オークションの相場としてはそこそこ手頃な価格でした。

こちらのカメラです。煙突?!みたいな棒を押し込むと、巻き上げとシャッターチャージ。

shangkato2.exblog.jp

 

 

なにしろ操作が超独特なカメラなので、最初はわけが分かりませんでしたが、ネット上には当時のマニュアルや解説動画もあるので、なんとか使えるようになりました。

 

 

Voigtlander Vitessa-L Ultron 50mm f/2, Fuji 記録用 400

 

赤い花

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴール裏

 

 

 

 

 

色はややあっさりめだけど、赤は濃厚だったり。抜けもいいですね。ビニールの質感とかも意外とよく出ています。

しっかり解像しつつも、柔らかさもあって、とても好みの写りです。

このカメラ、フィルムの巻き上げが不安定で、フィルムを何本かダメにしてしまいました。どこかに修理にだしたいなと思いつつ、まだそのまま。どこにでもあるタイプの機種ではないので、この手のカメラを安心してお願いできる修理師さんがみつかれば、修理に出したいと思っています。

 

 

モノクロで撮ってみよう Big Mini F & Acros 100

販売終了となることが先日発表されたフジのAcros。1年くらい前にBig Miniに詰めて撮った写真です。

現像はお店でお願いしたので、詳細はわかりません。

Acrosの滑らかで階調豊かな表現と、Big Miniのカリカリしすぎない描写が合わさると、なんとも言えない独特な世界観が立ち上がってきました。少し現実離れしているといってもいいかもしれない。不思議な写りです。

 

Konica Big Mini F, Fuji Acros 100 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこまでもAcrosで、かつどこまでもBig Miniという、双方の個性を存分に発揮する組み合わせと言えるかもしれません。

Acrosは安価だったこともあり、いちばんよく使っている白黒フィルムでした。ほかのカメラで撮ったAcrosの作例も追って紹介していきますね。

この写真を撮ったあたり、フィルムを再開して半年くらい経ったあたりですが、そこから怒涛のフィルムカメラ買いが始まりました。安価で購入できる優れたカメラがほんとにたくさんあるので…

ということで、ここから先のエントリーでは多様なカメラが次々飛び出します。

あまり他のサイトで作例が充実していないカメラはとくにしっかり取り上げていきたいですが、どうなることやら。

 

 

記録よりも記憶に近い色表現をしてくれるフィルム Canon AE-1, Porta 400

 KodakのPortaシリーズ、なかなか高いフィルムでフィルム初心者には気軽に手が出せない感じがありますね。さまざまな作例を見ると、フジよりも黄色みが強く、欧米の方々肌色をきれいに見せるような方向性。知り合いの子供と遊びがてら写真を撮りに出かけたので、けっこう高めなこのフィルムにチャレンジしてみました。

 

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Kodak Portra 400

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果としては、素晴らしい柔らかさで、夕方の柔らかい中にも鋭さのある日差しを見事に捉えてくれました。黄色みが強いことで、みどりも柔らかく写る。そして日本人の肌色でも黄色くなりすぎず、程よいぬくもりを感じさせる仕上がりになっていると思います。

ちょっと粒状感が強め(高級フィルムなのでもっと滑らかだと思っていた)でありますが、魅力あるフィルムですね。

 

順光で明暗差のある1枚目と3枚目はけっこう露出オーバーですね。こういうところもこれから学んでもっとうまくならないと。。

ピント目測にチャレンジ Konica C35 E&L Lomo 100

Konica C35 E&L, Lomography 100, 店頭

Konica C35 E&L, Lomography 100

 フィルムカメラを再開しちゃって〜などど周囲に喋っていたら、カメラ好きの同僚がこのカメラを貸してくれました。

コニカのC35シリーズはいろいろなモデルがありますが、これはその中でも簡素版というか、ファインダーに二重像がなく、目測でピントを合わせるカメラです。

まぁ、これを借りた当時はそもそも二重像とかわかってなかったんで、「ふーん、おもしろい」とか思いながら、レンズについている目盛りでだいたいの距離に合わせながら撮ってみました。

とうぜんピントが合ってない写真もいっぱいあったんだけど、成功写真も意外とあったので、まとめてご紹介。

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, 柏市

Konica C35 E&L, Lomography 100

 Lomo100、このカメラではスッキリとしていい描写をしていますね。

 

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, 駅前

Konica C35 E&L, Lomography 100

 コニカC35の良さは、明るいところでは問答無用で絞ってくれるところじゃないかなと思います。ついね、絞りを開いてぼかしたり柔らかい描写で撮ろうとしちゃうので…

なんかこう、カメラに「ちゃんと絞って撮りなさい!」と言われているようで、頼りになる師匠感があります。このカリカリ感がいいです。

他人の写真のことをどうこう言うつもりはないのですが、個人的にはしっかり絞ったうえでいい絵が作れる人が写真の上手い人だなと思います。すみずみまでしっかりと構成されている写真が好きです。ストリートフォトグラフィーとか、報道写真とか、あるいは写真家の「作品」にしても、ボケで雰囲気を作る写真よりは、しっかりすべてが写っている写真の方に、より惹かれます。

でも、最近のインスタやFlickrなんかを見ていると、世界的にも「Bokeh」が大流行ですね。プロの作品でもレンズを開放にしてボケを活かした作品が多くなっている気がします。

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, 自転車

Konica C35 E&L, Lomography 100

 話が脱線しましたが、Lomo100は逆光気味のところではけっこうみずみずしい描写をするのかなと思ったり。

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, ラーメン屋

Konica C35 E&L, Lomography 100

 

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, ゴール裏

Konica C35 E&L, Lomography 100

 

 

Konica C35 E&L, Lomography 100, バイク

Konica C35 E&L, Lomography 100

 このバイクの写真は曇り気味のときに撮ったんですが、たぶんそのせいで絞りも開き気味だったんでしょうね。柔らかい描写になってます。金属の質感がギラギラしすぎず、落ち着いた感じで、結構気に入ってます。

言うまでもないことですが、絞りを開くのがだめだと思ってるとか、そういうことではなくて、表現上の必然性があれば、ぜんぜんいいと思ってます。個人的には、絞り開放はそのレンズの「限界地点」みたいなものだと思ってるので、開放の描写だけ取り上げてそのレンズの個性であるみたいな話しにはあまり同意できないのです。絞ったときの描写もそれぞれレンズの個性がありますよ。

まぁこれは私の写真に対するアプローチの問題というか、あまり自己マン的な写真ばっかりじゃつまらないし、もっと写真がうまくなりたいと思っているので。「安易にボケに頼るな」と自分に言い聞かせてます。

 

ちなみに、「絞りを開かないならどうやって被写体を浮き上がらせるんじゃい!」と思う人は、ルイジ・ギッリの「写真講義」を読んでみてください。

 

写真講義

写真講義

 

 

カメラと全然関係ない話しになってしまったけど、あくまでも私個人の好みの問題ということで。

 

それでは。

 

比較してみよう AE-1 & Big Mini F

 最初の方のエントリーで、BIg Mini Fが中古で2万くらいで売られていると書きました。新品購入時より高額じゃないの?と。

 

returnofthefilm.hatenablog.jp

 

で、そのあといろいろBig Miniの作例なんかを見ていたら、こちらの方のページに新品当時で2万円だったと書かれています。Big Mini Fが。

 

BiG mini F - 徒然Web

 

うーん、たしかに言われてみれば、そんな気もしてきた。まぁ、ようは、よく覚えていないということです。うろ覚えで前回のエントリーを書いてしまいました。

 

このブログを見に来る方も、Big Mini関連で検索して来る方が多いみたいです。あんまりないですもんね、Big Miniの作例って。

せっかくなので、これまで取り上げたBig Mini FとCanon AE-1の写真を並べて、写りの違いを見てみましょう。写真は既出のものもありますが、ご容赦ください。

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Fuji 記録用400 門

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Fuji 記録用400

AE-1、すっきり端正でヌケの良い、発色が爽やかな写りです。AE-1というよりはFDマウントレンズが、ということになりますが。

 

Konica Big Mini F, Fuji 記録用400 門

Konica Big Mini F, Fuji 記録用400

まぁ、撮る人の技術の問題もありますが、こうして同じような場所で撮り比べてみると、やっぱりBig Miniはコンパクトカメラだな…とは思いますね。

あとは使い方や撮り方ですね。 

 

Konica Big Mini F, Fuji 記録用400 門

Konica Big Mini F, Fuji 記録用400

 日付が94年なのは、デフォルトのままになっているからです。

ちなみに、「Big Mini F」と検索していちばん上位に出てくるこの方のブログ、写真がとっても素晴らしいです。

chepooka.net

 こんな写真を見ちゃうと、う〜ん、私が撮った写真はなんだったんだ…と途方にくれますが。

まぁ、当方、あてにならない作例集ということで。

こんなふうに、素敵な作例サイトの紹介もぼちぼち載せていきたいですね。海外のフィルム写真の作例ページとか、日本で検索しているとなかなか引っかかってこなかったりするので、そういうのも含めて。

ということで。

 

 

追記:先日、横浜で開催された中古カメラフェアで、Big Mini Fが4万円で売っているのを見てしまいました…さすがにちょっと自分のを売ってもいいかなと思いましたよ、そのときは(売らないですが)。

しかし、このカメラに4万だすなら、もっといいカメラは無限にありますけどね…どうしてもこれがいいっていう人たちがいるのかなぁ。。趣味の世界は奥が深い。

街並み AE-1 Lomo100

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100, 駅前

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100

 はい、いかにもLomoという感じの原色べっとり系です。

この立体感のなさというか、階調の少なさというか。

 

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100, 酒屋

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100

 赤と黄色の容赦ないこってり感がすごいですね。

すでに紹介した作例のように、光がきれいに入り込んだ写真では、Lomo100もけっこう繊細な描写をするし、みずみずしい写りをすることもあるので、一概には言えないけど、ちょっと扱いが難しいフィルムではありますね。

わざわざISO100を使ってる割には、繊細な階調みたいのが少ないフィルムではあるので…

まぁISO100の選択肢がISO400なんかに比べると少ないんですが、これならフジの記録用100のほうが好みかな…とは思う。

ちなみに、Lomo400の写りは大好きです。また近いうちに作例を掲載します。

 

色彩 AE-1 Lomo100

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100, 葉っぱ

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100

引き続きAE-1でLomo100を使用。

この葉っぱの色はいかにもLomoっていう感じ。ビビッド。

前回のエントリーと同じロールなので、現像&スキャンの際に「フィルム特徴仕上げ」にしてもらっています。でも、仕上げの影響がそんなに大きくはないと思います(後に別の店で普通にスキャンしたものと比べてみて、極端には違わなかった)。

これは、この葉っぱ自体がけっこうハデな色なんですね。曇りの日のやや青みがかった光の影響を受けてこういう色味に転んでいるのかもしれない。

ホワイトバランスをいかようにでも調整できるデジタルカメラと違い、光の色の影響を思いっきり受けるフィルム写真のおもしろさを知りました。 

 

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100, 花屋

Canon AE-1, NFD 50mm f/1.8, Lomography 100

 夕日を受けた花屋。

ハイライト側がちょっとキミドリっぽくなるのがこのフィルムの特徴かな?夕日なので実際はもっと赤みがある光だったと思います。